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「第二の人生」の意味

2020-03-16

結婚式の披露宴で、「結婚は、言うなれば『第二の人生』です。是非、お二人仲良く、幸せな家庭を築いていくことを心より願っております」という趣旨のお祝いのスピーチを聞くでしょう。

確かに、結婚生活の過ごし方は、独身時代とは異なります。しかし、結婚しても、「自分の命」についての捉え方が劇的に変わるわけではありません。

人が「命」について真剣に考えるときとは、一体どのようなときでしょうか。例えば、病気になったときです。病気になると、健康に対する感謝の気持ちが芽生え、健康の有り難さについて考えるものです。

その他、人が「命」について考えるときは、子供を授かったとき、家族や親戚の誰かが重い病気になったとき(あるいは、他界したとき)、自分自身が老い、「あと何年(何ヶ月)生きていられるのか」と真剣に考え始めたときなどでしょう。

人は、人生において、実に様々な経験を重ねていきます。人は、人生においてたくさんの楽しい経験をしますが、一方、辛い経験・悲しい経験も重ねていきます。そうした中、どのような人においても、人生における<ある時期・節目>において、それまでの人生において経験したことのない「大きな試練」に遭遇します。

この「大きな試練」の中身・様相・有様は、人によって異なるものです。通常、人は、試練を好みません(望みません)。しかし、試練の出現は、実は、「自分自身の成長・発展」に必要不可欠なものです。

試練に遭遇したら、積極的に、且つ、建設的にその試練を経験しましょう。人間の成長・発展は、「遭遇した試練を経験するか否か」で大きく変わります。

真の意味での「第二の人生」は、80年・90年の自分の人生の中で、「ほんの一度、あるいは、二度あるかないかの『大きな試練(困難)』」に遭遇したときにやってきます。この大きな試練とは、学生時代の厳しい受験勉強、または、社会人になった直後の数年間の社会経験とは全く違うものです。

「第二の人生」は、ある程度の人生経験を積んだ後、突如、ある時期に遭遇する「何らかの困難」を迎えたときにやってきます。この困難に遭遇する時期は人によって異なりますが、通常、40代に遭遇することが多いでしょう。

困難には、それがどのような困難であっても、それぞれ、そこに意味があります。逆に述べれば、この世の中に、意味のない困難はありません。

困難に挑戦しましょう。困難は、意味のある「意味」の下、自分の目の前に存在しています。建設的に困難に挑み、その困難を通った人が、「本当の『第二の人生』」を迎えます。

人は、「本当の『第二の人生』」を迎えたときに初めて、「自分の命」について、”命をはって”捉えることができるようになります。

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